2016年5月17日
問われる舛添氏の知事としての資質
都議会生活者ネットワーク
幹事長 西崎光子
舛添知事就任から2年、ここへ来て知事としての資質を疑われる問題が、次々と露呈しています。
公金をじゃぶじゃぶ使う
まず、けた外れに高額な海外出張費です。随行員が多いだけでなく、航空機のファーストクラスやホテルのスイートルームなど、都の規定を大きく上回る金額であることが報道されました。知事は、「万全の体調で仕事をするためには、必要な経費であり、二流のホテルでは恥ずかしい。知事として成果をしっかり出しているので問題ない」と答弁、しかし、マスコミの批判が大きくなると、海外出張費を検証するため検討会を立ち上げ、6月末に結果を取りまとめ公表する予定にしています。
また、2015年4月から1年間で都庁などから別荘に計48回公用車を使っていたことも公私混同の批判を浴びましたが、毎週金曜日公用車で別荘に通うのは、「ルール通り、全く問題ない」と、強気の発言を繰り返しました。しかし、鳴り止まぬ批判に「今後は原則的に公用車は使わない」と表明、別荘行きの頻度も見直す意向を示しました。
政治資金の私的流用問題
過去の政治資金問題も急浮上、知事の政治団体の政治資金が「家族旅行」や家族の飲食など私的なものに使われたという疑惑が週刊誌に報道されました。知事は「調べないとわからない」とコメント、その後開かれた記者会見では、誤解を招いたとして収支報告書を一部訂正し返金する考えを示しましたが、2時間も会見に費やしながら弁解に終始し、到底、都民が納得できる説明にはなっていません。
記者会見の最後に、知事は、史上最高のオリンピックにするため、今後は真摯な態度で都政運営に当たると、続投の意欲を示しましたが、都民感覚からかけ離れたお金の使い方で、しかも自分に責任がないと言い募る舛添知事の態度は、都知事としての品性が疑われます。
「政治とカネ」はもううんざり
この間、都庁には7000件以上の苦情が寄せられており、あきれるような事態となっています。度重なる外遊も、「都市外交の成果を見てほしい」と知事は胸を張りますが、「世界一の都市」「史上最高のオリンピック」では、成果は都民には見えにくく、もっと足元の子育てや介護などの問題にこそ目を向けるべきです。「政治とカネ」の問題に都民はうんざりしており、知事の政治家としての道義的責任が厳しく問われます。