2009年東京都予算編成にむけ提案書を提出

都議会生活者ネットワークは、2009年度の東京都予算編成にむけ、2008年12月18日、提案書を提出しました。

アメリカに端を発した世界的な金融危機によって、2008年度の法人事業税はすでに減収で、当初予算は見込めない厳しい状況で、雇用状況の危機は深刻です。
都の「東京緊急対策Ⅱ」が、解雇された人の雇用確保、資金難による中小零細企業を本当に救済することができるのか、対策の実効性が問われるところです。

医療機関や介護現場での人材確保は困難を極めています。早急に周産期医療体制の構築のため、地域の診療所や助産所等との連携を進めるべきです。また、来年度の介護保険の報酬改定では、現場を支える人々の労働環境改善にいかさなければなりません。

いのちを育む食の安全問題も、事故米の流用、中国産食品の薬物混入、食品の偽装や不当表示などが相次ぎ、消費者の不安は募るばかりです。いずれの問題も経済優先の競争と効率が、人間の存在をないがしろにしてきた結果です。

緊急を要する課題が山積の今、オリンピック招致や新銀行等にはけじめをつけ、都民の生活要求に応えるべく、多様な生き方を保障する福祉や環境、次世代への投資としての教育に予算を優先的に振り向けるべきです。
貧困こそ政治的、社会的に解決されなくてはなりません。

将来の東京を見据え、都民の生活の安定を重視した施策展開を積極的に行なう予算となることを要望しました。