横田基地周辺井戸の有機フッ素化合物汚染について原因究明を求める要請

本日、都知事宛てに以下の要請を行いました。要請には、都市整備局基地対策部長が対応しました。

2020年1月8日

東京都知事 小池百合子 様

都議会生活者ネットワーク 山内れい子

 

横田基地周辺井戸の有機フッ素化合物汚染について原因究明を求める要請

先日、米軍横田基地周辺の井戸から有機フッ素化合物が高濃度で検出されたと新聞報道がありました。福祉保健局が昨年の調査で、立川市内にある井戸でPFOSとPFOA合わせて1340ナノグラム/ℓ、武蔵村山市にある井戸で143ナノグラム/ℓ検出したとのことです。有機フッ素化合物は、分解されにくい物質で、生物中に蓄積され人体への影響が懸念されており、POPs条約や化審法で規制されています。アメリカでは、環境保護庁がPFOS・PFOA合計で70ナノグラム/ℓという飲料水の目標値を示しています。

沖縄では、米軍基地周辺の水道水源が汚染され、浄水場で活性炭を使って除去し配水しています。日本には、これまで環境基準や水道の水質基準の設定はなかったため、沖縄県知事が基準値の設定などを要望し、国はようやく今年何らかの基準を設定するとのことです。

横田基地周辺の昭島市や羽村市、福生市などで水道水源をはじめ地域の産業に活用されているおいしい地下水は、地域の貴重な資源であり住民の誇りでもあります。地下水汚染は住民の健康にかかわる問題です。これまでも横田基地からさまざまな有害物質が漏出し、周辺環境の汚染が指摘されていますが、米軍から情報が全く開示されず、原因究明に至らないことが多く、周辺住民の不安は払しょくできないことは遺憾です。今回の問題も、都は、2018年12月横田基地の泡消火剤によるPFOS汚染が報じられたときから、国を通じて問い合わせているが回答はないとしています。

 都議会生活者ネットワークは、基地周辺の環境と住民の健康を守る観点から、日本政府および米軍に対して、基地内の地下水濃度や泡消火剤の使用状況などを明らかにするよう都として要請するとともに、汚染の原因を究明するよう、強く要請します。