都議会生活者ネットワークは、本日、GLP昭島プロジェクトによる環境影響を減らすよう求める要請を東京都知事宛てに行いました。
東京都知事 小池百合子 様
都議会生活者ネットワーク
岩永 やす代
GLP昭島プロジェクトによる環境影響を減らすよう求める要請
昭島市のゴルフ場を開発し物流センターとデータセンターを建設するGLP昭島プロジェクトは、現在環境アセスメント手続きが進められており、来年2月着工に向けて準備が進んでいます。広大な緑の拠点であったゴルフ場の開発には、自然環境や道路、交通など多くの問題が発生し、市民生活への影響も計り知れません。
なかでも、環境アセスメントの評価書案で明らかになった温室効果ガスの排出量の多さには、目を疑うほどでした。計画によるとCO2年間排出量は、物流センター13,135t、データセンター1,775,140tで合計1,788,275tとなっています。昭島市の地球温暖化対策実行計画(区域施策編)では、2030年度までに排出量を半減し270,000t以下にする目標を掲げています。GLP昭島プロジェクトからの排出だけで昭島市全体の目標を桁違いに上回ることになります。東京都全体から見ても無視できる数字ではありません。東京都は2030年カーボンハーフ・50年実質ゼロを掲げており、昭島市もゼロカーボンシティの宣言をしていますが、達成への大きなマイナス要因となり得ます。最近の大規模データセンターは再エネ100%で計画されており、GLP昭島プロジェクトにも、再エネ100%に向けた取り組みを求める必要があると考えます。
また、地域に直接的な影響を及ぼすのが、排熱によるヒートアイランドです。環境アセスメントには排熱の評価項目はありませんが、近隣の気温上昇がどのくらいになるか予測し対策を立てるべきです。
現在、データセンターは都内も含めて各地で計画されており、CO2排出量と電力消費量および排熱への対策は喫緊の課題です。GLP昭島プロジェクトの対策がよい先鞭をつけられるのか、多くの市民が固唾を吞んで注目しています。
昭島市も日本GLP株式会社に対してゼロエミッションに向けた要請をしていますが、環境アセスメントや開発許可は東京都の役割であり、建設工事が始まる前に、都としても日本GLP株式会社に対して、再エネ100%を含めてCO2排出実質ゼロに向けて取り組むこと、排熱による地域のヒートアイランドへの対策を講じることを働きかけるよう要請します。