5月9日 政治倫理条例検討委員会において条例制定に向けての意見を述べました

第9回目となる政治倫理条例検討委員会において、少数会派および無所属議員からの意見聴取が行われました。岩永やす代の他、以下の方々も発言を行いました。

さんのへ あや議員(地域政党自由を守る会)

しのはら りか議員(無所属:東京・品川からやさしい未来を)

松田りゅうすけ議員(無所属:東京維新の会)

滝田 やすひこ議員(無所属:新時代の八王子)

漢人 あきこ議員 (無所属:グリーンな東京)

時間は10分程度ですが、政治倫理条例への意見を述べました。前文に盛り込むべきこと、条項に沿って取り入れてほしい意見等を盛り込みました。

 

2025年5月9日

 

政治倫理条例への意見

 

都議会生活者ネットワーク  岩永 やす代

 

 政治倫理条例検討委員会では、条例制定に向けた議論を進めることになっています。いっぽう、この委員会発足の原因となった都議会自民党の裏金問題については、参考人として出席した2人の幹事長経験者への質疑では、全容解明には至っていません。本来、全容を明らかにし真相を究明したうえで、再発を防止し、政治倫理の確立に向けた議論を進めていくべきと考えます。

 しかしながら、この機を逃して政治倫理条例の議論をなし崩しに消し去ってしまうのでは、将来に禍根を残すことになりかねず、条例の必要性はもとより認識しており、都議会議員選挙が6月に迫るなか、全容解明とあわせて、条例検討の議論を大急ぎで実施していかなければなりません。国会において政治資金に関する対応が混迷しているなか、この問題を契機にして、都議会が率先して政治倫理の確立に努めることを示し、都議会への信頼回復に向けた足がかりとすることが重要です。

 議会に関する条例としては、本来であれば議会基本条例をつくり、それをもとに政治倫理条例をつくっていくのが望ましいと考えています。そうした全体像を展望しつつ、短い検討期間であっても、参考人の有識者からも指摘されたとおり、効力のある条例をつくる必要があります。そのため、多くの論点がある政治倫理の課題のなかから条例は今回の問題に絞らざるを得ないと考えます。

以下、委員長提示の条例たたき台に沿って意見を申し述べます

前文

 政治倫理条例が必要になった原因である政治資金パーティー券をめぐる「裏金問題」と不記載問題が都民の信頼を大きく損ねることになったことを明記する。

政治倫理基準(第3条)

  • 政治資金パーティー自粛に関する記述を設ける。
  • 政治資金の収支を正しく記帳し、都民が理解しやすいように開示の透明性を高めるとともに、疑念を招いたときは納得を得られるように説明を尽くすことを入れる。

審査の請求(第4条)

  • 審査の請求は、議員定数の12分の1以上でかつ2以上の会派の議員からできるようにする。
  • 市民からの請求を認め、その要件は、請願・陳情と同様1人以上とする。議会運営委員会で2以上の会派の賛同を得れば、審査会を開催する。

政治倫理審査会(第5条)

議会の附属機関として政治倫理審査会を設置し、外部有識者で構成する。

審査会の運営(第7条)

  • 審査会では、事実認定と勧告を行う。
  • 審査会は、審査に必要な事由が発生した場合、事実認定を行うために調査を実施する。
  • 調査にあたっては、知事および都議会に協力を求めるものとし、知事および都議会は全面的に協力するものとする。
  • 審査にあたって、市民から意見を聴取することができる。
  • 審査会の勧告を受けて、対象議員への対応を議会が決定する。

見直し(附則)

  • 改選後に必ず見直し、足りない部分の規定も入れる。
  • 今回は実施する時間がないが、パブリックコメントを実施する。