2013年都議会第2回定例会談話

2013年都議会第二回定例会を終えて(談話) 

2013年6月7日

 西崎光子

 今期最後の本会議が本日閉会しました。

 議会構成が大きく変化して始まった今期は、議会の混乱に加え、石原知事も4期目の任期途中で都政を放り出し、圧倒的な得票で猪瀬知事が誕生しました。副知事からの転進とはいえ、猪瀬知事の都政運営に注目してきました。半年が過ぎ、これまでの主張であるオリンピック招致や地下鉄一元化に加え、都営交通の24時間運行や、標準時間の二時間前倒しなどを、突然国に向けて提案したことについては、知事の真意を質し、改めて都政の重要課題に正面から向き合うことを求めました。

 保育待機児対策は、特に23区の自治体においては喫緊の課題です。認可・認証の区別なく、保育所の増設を進めていますが、それに伴って経験と熱意のある保育士確保も非常に困難になっています。国の緊急経済対策への対応として、特に子育て支援の強化に向けて安心こども基金を取り崩して、認可保育所で働く保育職員の処遇改善などに取り組むことは、大変意義あることであり、さらに、認可保育所だけでなく、認証保育所等の職員にも、都独自の取り組みとして、同等の処遇改善が行われることは歓迎するものです。また緊急雇用創出事業臨時特例基金を取り崩して、起業後10年以内の企業やNPO等を活用した雇用機会をつくることについては、これまで緊急雇用創出事業は、技能取得や長期雇用につながりませんでした。今回の事業が、地域の雇用を進め、短期雇用にとどまらず、正規雇用につながるようなメニューをできるだけ早く提示することを求めました。

 福島原発事故による放射能汚染については、汚染土壌や焼却灰の処分、食品による内部被ばくの問題など、いまだ解決していません。都は、健康安全研究センターで食品や大気中の放射能の測定を行い、都内産物を産業労働局が、学校給食を教育庁が測定しています。チェルノブイリ事故後25年以上経過しても基準を超えた輸入食品があることを考えると、長期にわたって監視を続ける必要があり、環境中の放射線量や放射性物質とともに、食品を測定し、データの蓄積と公開を継続すべきです。

 議会改革については、今期も「都議会のあり方検討会」を設置し、さまざまな議論がされてきました。これからの議会は、政策を立案し活発な議論が行われること、市民に開かれ市民が参加できることが重要です。さらに、費用弁償や海外調査の見直しなど、次期の議会改革の議論につなげることを望むものです。

 都議会生活者ネットワーク・みらいは、今後も生活者の目線で都政と都議会の改革に果敢に取り組んでいくために、都議選での勝利をめざして全力で頑張ってまいります。

以上