都議会生活者ネットワーク・みらいは2013年度の東京都予算編成に向け、2012年12月20日、提案書を提出しました。
総選挙と知事選挙では、有権者の関心は「景気と雇用」に集中しました。若者の非正規雇用の長期化は、格差社会を生み出しています。また勤労世代の単身女性ではその3割が「貧困」であることが国立社会保障・人口問題研究所の分析で明らかになりましたが、それに伴い、保育や社会的養護が必要な子どもの増加の受け皿も課題です。若者や女性の雇用確保は都市の活力を支える重要な要素です。また高齢単身・夫婦のみの世帯の増加が目立つ超高齢社会では、医療・福祉・介護・住宅施策等の基本政策を地域の視点で見直し、さらなる拡充と地域福祉の担い手である市区町村がその役割を十分発揮できるよう、自治体やNPO、市民活動への支援強化が必要となっています。
一方、3・11東日本大震災から2年近く経っても、被災地の復興は未だ先が見えない状況が続いており、原発からの電力に依存してきた都市においても、これまでの生活スタイルや価値観の転換が迫られていることを都民の多くが実感しています。原発依存から脱却する新たな再生可能エネルギーの開発で持続可能な社会を創り出していくための新たな都政運営の転換が求められます。
石原前知事はことあるごとに、巨大な都の力を使って国をも動かす手法を見せつけてきましたが、猪瀬新知事には、寄せられた430万票の重みを十分に受け止めて謙虚に都民の期待に応えていただきたいと思います。
新知事として初めて取り組む平成25年度予算編成について、都議会生活者ネットワーク・みらいは、深刻な経済不況下における雇用・中小零細企業支援など都民生活の安定に向けた事業のさらなる強化を求め、子ども・若者、高齢者、障がい者が安心して暮らせる生活都市東京の実現に向けた提案を要望しました。