2017年第4回定例会を終えて(談話)
2017年12月15日
都議会生活者ネットワーク 山内 れい子
本日、第4回定例会が閉会しました。
青少年健全育成条例の改正案は、自画撮り被害の防止が主な内容です。
SNSなどのネットで知り合った相手から自分で撮影した裸や下着姿の画像を送るよう求められる、いわゆる「自画撮り」被害を防ぐ対策には、子どもの人権を尊重する視点が重要です。不安や被害にあった場合には、検索しやすく、休日や夜間でも24時間安心して相談できる体制を整え、画像の拡散を最小限に抑えるための対策を民間とともに行っていくよう求めました。自画撮りは犯罪の危険性があります。インターネットの情報空間は、これまでと違う対策が必要です。親しげな相手でもきっぱり断る勇気を持てるよう、学校、家庭、友だちどうし等で情報リテラシーを身につけることが必要です。
パリ協定では、今世紀後半には温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを約束しました。ヨーロッパや中国がすべてを電気自動車にすると発表しました。また、EUでは建物のニアリーゼロ化が義務づけられ、まさに化石燃料から再生可能エネルギーに転換するエネルギー革命が始まっています。
化石エネルギーを脱し、脱炭素社会を実現しなければなりません。今議会、施設の新築・改築や改修工事の契約案件が多く出されました。国分寺市に建設する新公文書館が都有施設としては初めてZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)化するということです。都有施設は次々と更新時期を迎えます。これからの公共施設はゼロエネルギー化が必須になります。今回の取り組みを次に活かしていくために、エネルギー削減目標と実際の運用による削減量を検証し、広く市民にも効果がわかるよう情報公開すること、今後は新設だけでなく、改修の場合にも可能か検討し、ゼロエネルギー化を進めるよう要望しました。
知事は所信表明で、環境影響評価条例を見直し、対象事業に施設の建て替えを加えると述べました。環境アセスメントの対象事業を広げることは必要ですが、現在の制度ではアセスメントを経ても事業の大幅な見直しは行われてきませんでした。今後は、環境への影響が大きい事業を取りやめる「ノーアクション」も入れた戦略アセスの制度化も必要であり、条例の見直しにあたっては、幅広い検討を求めていきます。
都議会生活者ネットワークは、生活者の視点で、環境・福祉優先の持続可能なまちづくりをすすめていきます。みなさまからのご提案をお待ちしております。