2016年予算編成に関する提案をしました。
2016年1月20日
都議会生活者ネットワーク
幹事長 西崎光子
2016年度予算原案は、堅調な企業収益などの影響で、都税収入は5年連続の増加、前年度比3.7%増の5兆2083億円を見込んでおり、一般会計の予算規模は、23年ぶりの7兆円台となりました。
舛添知事は、2016年度予算を「世界一の都市の実現に向けた取組を加速化・深化させ、力強く前進させる予算」と位置づけ、「東京都長期ビジョン」の事業化に1兆2468億円を計上しています。そして、新たに創設する障害者スポーツ振興基金を含めた7基金、約8200億円がオリンピック・パラリンピック開催の2020年までに使われます。喫緊の課題である防災対策では、防災街づくり基金に今年度補正予算で2000億円積み増していますが、発災後に使えるような基金が今こそ必要です。潤沢な税収を背景に、財政調整基金をはじめとする活用可能な基金は、今年度末に1兆2000億円を超えており、基金の使い方の透明性を図るため、ルール化が必要ではないかと考えます。
東京でも、多摩地域ではすでに人口減少が始まっています。世界に類のない超高齢社会への対応が喫緊の課題となっており、都は、自治体と協力して、医療・介護・生活支援など、地域特性を活かした地域包括ケアシステムの構築を進めていく必要があります。
労働者派遣法や労働法が改悪され、非正規雇用が4割を占めるようになりました。不安定な雇用環境が格差に拍車をかけ、それを「自己責任」と断ずるだけでは解決できず、ますます社会の分断を生む悪循環。今こそ、信頼と寛容に基づき、インクルーシブな地域社会をつくり出していかなければなりません。格差社会をなくすために、若者、女性が働き続けることのできる環境整備や子どもの貧困対策に向けた、福祉や教育の充実、働き方の見直しや社会保障の政策が重要です。国も都も、保育や介護などの福祉人材確保をうたっていますが、さまざまな補助メニューが、きちんと労働者の待遇改善に寄与しているのか、検証する必要があります。
都議会生活者ネットワークは、子ども・若者、女性、高齢者、障がい者がいきいきと暮らせるためには、人への投資が重要と考え、以下の事項を復活要望として提出いたします。