2018年度予算案発表にあたって(談話)
2018年1月26日
都議会生活者ネットワーク 山内れい子
本日、2018年度予算案が発表されました。
一般会計の予算規模は1.3%増の7兆460億円となりました。好調な企業収益の上昇に伴い、都税収入は2年ぶりの増で5兆2332億円を見込んでいます。
2018年度予算について、小池知事は「将来を見据えて財政の健全性を堅持しつつ、東京2020大会の成功とその先の未来に向けて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算」と位置づけ、「より一層メリハリを効かせながら、東京2020大会の開催準備を加速化させていく予算」としています。
オリンピック・パラリンピック関連の工事が本格化します。当初の想定より大きく膨れ上がった大会経費は、高すぎるとの批判を受けて、今のところ1兆3500億円としています。そのうち、都の負担額は6000億円、大会関連事業費を合わせると、負担額は1兆4100億円にも上ります。大切なことは、将来を見すえて、大会施設は徹底した省エネ化を進め、東京を省エネ都市に転換し、また、高齢社会に向けて街のバリアフリー化の整備をすることです。
今回初めて都民や職員による事業提案を募集し、都民提案が9つ採用されました。中には、地域に高齢者や子ども、障がい者などが集える居場所づくりの事業もあります。まさに、インクルーシブな場が地域の生活現場に必要であり、期待するものです。地域には多くの市民団体、NPOが福祉や環境を中心に活動しており、都民からの提案公募だけでなく、こうした地域の人たちに都の政策・事業について意見を聞く機会を設け、事業評価を市民参加型で進めることも有効と考えます。
イギリスでは孤独担当大臣を新設し、孤独解消の総合戦略を策定するということです。東京でも、孤立しがちな単身高齢者やひとり親世帯、ケアラーなどが社会問題となっており、家族への支援が必要です。
都議会生活者ネットワークは、子ども、若者、女性、高齢者など、人への投資を重点に、環境に配慮し、地域で安心して暮らせる持続可能な社会の実現に向けて、チェックしていきます。